【この記事でわかること】
- 三井住友・みずほ・りそなの返済比率の上限は同じでも、「審査金利」の差で借入可能額が数百万円単位で変わるという実態
- りそな銀行が2023年1月に変えた産休中収入の扱いで、共働き夫婦の借入可能額が最大で数百万円増えること
- 返済比率がギリギリの人が確認すべき手順と、3行のどこから申込むべきか
三井住友銀行・みずほ銀行・りそな銀行の住宅ローン審査における返済比率の上限は、年収400万円以上で一律35%です。表の数字だけ見れば3行に差はありません。しかし審査の現場では「返済比率の計算に使う金利(審査金利)」が行ごとに異なり、それが実際の借入可能額に数百万円単位の差を生み出します。2025年の住宅金融支援機構「住宅ローン利用者の実態調査」によれば変動金利を選択する人は約73%に達していますが、銀行の審査では実際の変動金利ではなく、より高い金利を使って計算するのが標準です。この記事ではその差と、審査が通りやすくなる条件を調査しました。
「返済比率35%ギリギリかもしれない」と感じている人が最初に確認すべきこと
年収400万円前後で住宅ローンを検討しているとき、「自分の収入で3,000万〜4,000万円借りられるのか」という不安は自然です。銀行のサイトにあるローンシミュレーターへ現在の変動金利(0.3〜0.5%台)を入力すれば余裕のある数字が出ますが、銀行内部では3〜4%台の審査金利を使って返済比率を計算しています。その差を知らないまま「35%以内だろう」と思って申込みに進むと、審査で思わぬ結果になることがあります。
国土交通省の調査では新築住宅の平均取得資金は約4,200万円(2024年度、国土交通省「住宅市場動向調査」)です。この金額を年収500万円の人が借りようとする場合を考えてみます。実際の変動金利0.4%・35年返済で計算した月々の返済は約10万円ほどで返済比率は約24%。しかし審査金利3.5%・35年返済で計算すると月々の返済は約17万円前後になり、返済比率は約41%と35%の基準を超えてしまいます。
一度仮審査で「厳しい」と言われた経験があり、「3行のうちどこかなら通るのではないか」と動いている人も多いようです。頭金が少ない、共働きで育休中といった条件に不安を感じながら、相談前に事前リサーチで自信をつけたい心理はよくわかります。まず「返済比率の計算がどの金利で行われているか」を正確に把握することが、正しい行動の第一歩です。
⚠️ 注意
銀行のWebシミュレーターに実際の変動金利を入力して「返済比率30%以内だから大丈夫」と判断するのは危険です。審査では内部的により高い金利で計算されるため、同じ借入額でも審査上の返済比率は実際の2〜3倍以上になることがあります。申込み前に「審査金利ベースの返済比率」を確認することを強くお勧めします。
ゴールデンより一言:
「『変動0.4%で借りるのに、なんで3.5%で計算するの?』って不思議に思うよね。銀行は将来金利が上がっても返せるかどうか、高い金利でストレステストしてるんだよ。だから実際の返済額よりずっと大きい数字が審査の基準になる。まずそこを確認してから申込もう」
📌 ポイント
返済比率の上限(35%)は3行とも同じですが、計算に使う「審査金利」が行によって異なります。審査金利が低いほど同じ年収でもより多く借りられる計算になります。この「審査金利の差」こそが、各行の審査のしやすさを左右する核心です。
三井住友・みずほ・りそな銀行への住宅ローン申込み手順と審査の全体像はどうなっているのか?
3行のうちどれが有利かを確認する前に、住宅ローンの申込みの流れを整理しておきます。「とりあえず申込んでみる」という進め方は、複数の銀行への短期間の同時申込みが信用情報に影響する可能性があるため、順番と方法を知ってから動くことが重要です。以下が標準的な流れです。
住宅ローンの仮審査から本審査までの流れ
STEP1:審査金利ベースの返済比率を自分で計算する
まず審査金利(目安として3.5%)と借入希望額・借入期間を使って年間返済額を計算します。その額を年収で割って100をかけた数字が35%以内かどうかを確認します。各行の公式サイトにある住宅ローンシミュレーターでも、金利の欄に3.5%を入力して試算することができます。この自己計算をしておくことで、どの行に申込むのが現実的かを事前に絞り込めます。
STEP2:希望する行のWebで無料の事前審査(仮審査)に申込む
三井住友銀行・みずほ銀行・りそな銀行はいずれも公式サイトからWeb仮審査を無料で申込めます。必要事項は氏名・生年月日・年収・勤務先情報・借入希望額・物件の概要などで、所要時間は15〜30分程度です。結果は最短即日〜3営業日で通知されます。複数行に同時申込みする場合、信用情報機関(CIC・JICC)に照会履歴が残るため、まず条件の良い1〜2行を選んで申込むのが一般的です。
STEP3:必要書類を準備して提出する
仮審査の通過後、本審査のために書類を準備します。必要書類は行によって多少異なりますが、共通して必要なものは「源泉徴収票(直近2年分)」「本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード等)」「物件に関する書類(売買契約書・重要事項説明書等)」「健康保険証」「住民票」などです。共働きでペアローンや収入合算を利用する場合は、配偶者の書類も同様に必要です。
STEP4:本審査の結果通知を待つ(所要期間:1〜3週間)
書類提出後、銀行が正式な本審査を行います。審査では収入・勤続年数・他のローン残高・信用情報(過去の延滞履歴など)・物件の担保評価などが総合的に判断されます。結果通知までの期間は行によって異なりますが、概ね1〜3週間です。審査結果の通知は郵送またはオンラインで届きます。
STEP5:融資条件の確認・承認と金消契約へ
本審査通過後、銀行から融資条件(金利・借入期間・返済方法など)が提示されます。条件を確認して承認すると、金銭消費貸借契約(金消契約)の締結へ進みます。その後、物件の引渡しに合わせて融資が実行されます。金消契約から融資実行までは通常1〜2週間程度かかります。
ここからは、同じ申込みでも「どこから入るか」だけで結果が変わる話をします。ハピタスは無料登録できるポイントサイトで、金利や審査基準・月々の返済額はまったく変わりません。ハピタスから銀行へ申込むだけで約8,000円相当のポイント還元が受け取れます。申込み手順は通常の直接申込みとほぼ同じなので、知っているかどうかで損得が分かれます。
三井住友・みずほ・りそな銀行の返済比率を比較すると何が見えるのか?
3行の返済比率に関する審査基準を具体的に比較します。表の数字では見えにくい「審査金利」の差と、特定の条件における各行の取り扱いの違いをまとめました。返済比率がギリギリになりやすい共働きカップルや年収400万円台の方は、特に「産休・育休中の収入算入」と「ペアローン対応」の欄を注目してみてください。
なお、審査金利は各行が公式に開示していない非公開情報です。以下の目安値は住宅ローンアドバイザーや公開情報をもとにした参考値であり、申込み時期や商品・個人の条件によって変わります。申込み前に必ず各行に直接確認することをお勧めします。
| 比較項目 | 三井住友銀行 | みずほ銀行 | りそな銀行 |
|---|---|---|---|
| 返済比率の上限(年収400万以上) | 35%以内 | 35%以内 | 35%以内 |
| 返済比率の上限(年収400万未満) | 30%以内 | 30%以内 | 30%以内 |
| 審査金利の目安(変動型) | 約3.5%前後 | 約3.0〜3.5%前後 | 約3.5%前後 |
| ボーナス収入の算入 | 原則算入 | 原則算入 | 原則算入 |
| 産休・育休中の収入扱い | 復職後見込み収入で審査 | 復職後見込み収入で審査 | 産休前収入を全額算入可(2023年1月〜) |
| ペアローン対応 | 可 | 可 | 可 |
| 収入合算対応 | 可(配偶者等) | 可(配偶者等) | 可(配偶者等) |
| ハピタスポイント還元 | 約8,000円相当 | 約8,000円相当 | 約8,000円相当 |
※ポイント還元額は記事更新時点のものです。申込み前にハピタス内でご確認ください。
表から見えるように、返済比率の上限や審査金利の目安はほぼ同水準です。ただし、りそな銀行の「産休前収入の全額算入」は他2行にはない明確な差別点です。三井住友銀行の詳細な返済比率の扱いは三井住友銀行の返済比率のページで別途まとめています。また、みずほ銀行との違いはみずほ銀行の返済比率のページで詳しく解説しています。
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調査中に気づいた「審査金利の実数値」で返済比率が大きく変わる意外な事実
調査中に気づいたんですが、3行の審査金利を横並びで比較した記事がほとんど存在しないので、気づきを書き残しておきます。住宅ローンの審査金利は各行が非公開にしているため、一見どこも同じように見えますが、実際の数字は条件や時期によって微妙に差があります。この差が返済比率の計算に与える影響は、ぼくが思っていたよりずっと大きかったです。
審査金利の0.5%の差が借入可能額に与える影響の実計算
審査金利が3.0%の場合と3.5%の場合で、同じ年収・同じ返済比率35%という条件のもと、借入可能額がどう変わるかを試算しました。
| 条件 | 審査金利3.0% | 審査金利3.5% | 差額 |
|---|---|---|---|
| 年収500万円・35年返済 | 約4,150万円 | 約3,760万円 | 約390万円 |
| 年収600万円・35年返済 | 約4,980万円 | 約4,510万円 | 約470万円 |
| 年収700万円・35年返済 | 約5,810万円 | 約5,260万円 | 約550万円 |
審査金利がわずか0.5%違うだけで、借入可能額は400〜550万円近く変わります。みずほ銀行が一部条件で審査金利を低めに設定しているとすれば、それだけで審査に余裕が出る可能性があります。ただしこれはあくまで目安であり、実際の審査金利は申込み条件や商品によって異なります。
りそな銀行の2023年1月改定:産休中収入の全額算入で何が変わったか
これも見落とされがちなポイントです。2023年1月以前、りそな銀行の住宅ローン審査では産休・育休中の申込み人については、実際の収入(育児休業給付金:前給与の67〜50%相当)をもとに審査していました。2023年1月の改定後は、産休前の給与収入を全額算入できるようになりました。これはどの程度の差を生むのかを計算してみます。
具体例:妻が産休中のケース
夫の年収600万円、妻の産休前年収400万円のカップルを想定します。
| 申込み条件 | 算入される収入 | 35%基準の最大借入額目安 |
|---|---|---|
| 改定前の計算(妻:育休給付金67%) | 600万+268万=868万円 | 約6,450万円 |
| 改定後の計算(りそな・妻:産休前全額) | 600万+400万=1,000万円 | 約7,430万円 |
同じカップルでも、りそな銀行に産休中に申込むと借入可能額が約980万円拡大する計算です(目安値・審査金利3.5%・35年返済で試算)。三井住友銀行・みずほ銀行でも復職後の見込み収入で審査する場合はありますが、りそなのような「産休前全額算入」という明確な制度化は現時点では確認できていません。産休・育休中の方がペアで申込む場合、りそな銀行を優先候補に入れる価値があります。
ペアローンと収入合算で返済比率はどう変わるのか
共働き夫婦が多く借りたい場合、「ペアローン」と「収入合算」のどちらを選ぶかで返済比率の計算方法が変わります。
収入合算は、主たる借入人(通常は夫)が1本のローンを組み、配偶者の収入を合算して返済比率を判定します。ただし多くの銀行では配偶者収入の算入は50%までというルールがあります。夫の年収600万円、妻の年収400万円の場合、合算収入は600万+200万(妻の50%)=800万円での計算となります。
ペアローンは、夫と妻がそれぞれ別々のローンを組む方法です。夫は夫の収入と夫の借入額で返済比率を判定、妻は妻の収入と妻の借入額で返済比率を判定します。合算収入全額が活用できるため、収入合算より総借入額を増やしやすいケースがあります。ただしペアローンでは団信(団体信用生命保険)がそれぞれに必要になるため、保険料コストも両者分かかります。
📌 ポイント
返済比率がギリギリの場合、「収入合算よりペアローンが有利」になるケースが多いです。ただしペアローンは片方が退職した場合に返済が重くなるリスクもあります。どちらが自分たちに合っているかは、銀行の担当者に具体的な数字で相談するのが最も確実です。
また、意外と知られていないのですが、2026年以降の金利上昇局面では各行の審査金利も変動している可能性があります。日本銀行の利上げを受けて変動金利は0.5%以上上昇した行が増えていますが、審査金利はもともとストレステスト用の高金利設定のため、大きな変動はないとみられています。ただし適用される計算方式は最新情報を必ず確認してください。
調査中にX(旧Twitter)や知恵袋で「3行に同時に仮審査を出した人の結果」を報告しているスレッドをいくつか見ました。どの行で最初に通過したかについて、以下がぼくの体感値です。
返済比率でメガバンク審査に悩む人の本音Top3
コメント欄・Xをざっと見たぼくの体感値です。
よくある質問
- Q. 返済比率35%をギリギリ超えそうな場合、何かできることはありますか?
- いくつかの方法があります。①頭金を増やして借入額を減らす、②返済期間を延ばして年間返済額を下げる(最長35年が一般的)、③ペアローンや収入合算で実質的な収入を増やす、④他のローン(カーローン・フリーローン等)を先に完済して返済比率の計算から除外する、という4つが代表的です。特に既存の借入がある場合、先に完済するのが最も効果的です。住宅ローン以外の借入も返済比率の計算に含まれるため、申込み前にカードローンや分割払いの残高を確認してください。
- Q. 審査金利と実際の借入金利は何が違うのですか?
- 実際の借入金利は「実際に払う利息を決める金利」で、現在の変動金利は0.3〜0.5%台が一般的です。一方の審査金利は「将来金利が上がっても返済できるかを確かめるために使う内部的な計算金利」で、一般的に3〜4%台が使われます。実際に払う金利は低いが、返せる能力があるかは高い金利で確認する、というのが審査の仕組みです。実際の返済が少なくても審査が厳しいのはこのためです。
- Q. りそな銀行の「産休前収入の全額算入」は、どのように申告すればよいのですか?
- 仮審査や本審査の申込み時に「現在育児休業中」であることと「育休取得前の勤務先・職種・収入」を正確に申告します。必要書類として産休前の直近の源泉徴収票、在職証明書、育児休業取得の証明書類などを求められるケースが多いです。どの書類が必要かは行により異なるため、仮審査通過後に担当者に確認するのが確実です。なお、復職の意思があることと、復職後の就業継続が見込めることが条件となる場合があります。
- Q. ペアローンと収入合算ではどちらが審査に有利ですか?
- 多くのケースでペアローンが有利です。理由は、収入合算では配偶者の収入が50%しか算入されないケースが多いのに対し、ペアローンでは各自の収入全額で審査されるからです。ただしペアローンは2本のローンを同時に管理する必要があり、片方の収入が途絶えたときのリスクが高くなります。また団信が2本分必要になります。総借入額を最大化したい場合はペアローン、管理コストを抑えたい場合は収入合算、という選択が一般的です。
- Q. 3行に同時に仮審査を申込むと信用情報に影響しますか?
- 仮審査(事前審査)の段階では多くの銀行が信用情報機関への照会を行います。短期間に複数の照会が入ると「多重申込み」とみなされる可能性があり、本審査の際に審査担当者が確認した際に影響を及ぼすリスクがあります。「仮審査は複数行に出しても問題ない」という情報も見かけますが、保守的に考えて、まず条件が最も合いそうな1〜2行に絞って仮審査を出し、通過しなかった場合に別の行を検討するという進め方をお勧めします。
返済比率が気になる人が今すぐ動くべき理由
「自分の返済比率は大丈夫なんだろうか」と考えながら動けずにいると、その間にも金利環境は変化します。2024〜2025年にかけて日本銀行は利上げを段階的に実施しており、変動金利は上昇傾向にあります。審査金利自体はもともと高い水準に設定されているため大きな影響はないとされますが、実際の借入金利が上がるほど同じ借入額でも毎月の支払いは重くなります。「今の金利のうちに動く」という判断は合理的です。
今回調査してわかったのは、3行の返済比率の上限は同じ35%であっても、「誰が・どのタイミングで・どの行に申込むか」によって通過の可能性は変わるという事実です。特に産休・育休中の方はりそな銀行の2023年1月改定が大きなメリットになります。審査金利の差が数百万円の借入可能額の差を生む事実も、知っているかどうかで結果が変わります。
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⚠️ 注意
銀行への申込みを先に行った後でハピタスに登録しても、ポイント還元の対象にはなりません。ポイント還元を受け取るには、ハピタスへの無料登録を先に済ませ、ハピタスのページから各銀行の申込みページへ進む順番を守ることが必要です。申込み後の登録は対象外になります。
📌 ポイント
・三井住友銀行・みずほ銀行・りそな銀行の返済比率の上限はいずれも年収400万円以上で35%
・審査金利の差(3.0〜3.5%)が借入可能額に400〜550万円の差を生む
・産休・育休中の共働きカップルはりそな銀行が有利(2023年1月改定で産休前収入を全額算入可)
・申込みの順番を守ればハピタスから申込んで約8,000円相当のポイント還元を受け取れる
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