住宅ローンを完済したら何をする?抵当権抹消・住宅ローン控除の停止まで手続きの全手順【2026年版】

【この記事でわかること】

  • 完済後に必ず動かなければならない5つの手続きと優先順位
  • 抵当権抹消登記の費用は不動産1件あたり登録免許税1,000円だが、放置すると売却・相続時に3〜5万円以上の余計なコストが発生する
  • 金融機関から届く書類の有効期限は発行から3ヶ月なので、届いたその日にスケジュールを立てることが重要

住宅ローンの完済、おめでとうございます。長い返済期間を経てゴールにたどり着いた達成感は格別です。しかし、残念ながら「完済=全部終わり」ではありません。

金融機関から書類が郵送されてきた後、5つの手続きを自分で進める必要があります。最も重要なのが抵当権抹消登記です。住宅ローン利用者のうち変動金利を選択している方は約73%(住宅金融支援機構「住宅ローン利用者の実態調査」2025年)。借り換えを検討するタイミングが突然来たとき、抵当権が残っていると手続きが複雑化して余計な費用がかかります。

ぼくが調査したところ、X(旧Twitter)やYahoo知恵袋では「完済して2年後に家を売ろうとしたら、抵当権がそのままで手続きが止まった」「書類の有効期限が切れていて司法書士への依頼費用が余計にかかった」という実体験が多数見受けられました。この記事では、完済後の5つの手続きを順番通りに、具体的な費用と期間の目安を交えて解説します。

※本記事の情報は2026年5月時点のものです。手続きの詳細は各金融機関・管轄法務局にご確認ください。

目次

完済した安堵感の裏に残っている「やり忘れ」とは?

完済した翌日、ふと「そういえば、次に何かやることがあったっけ」と思い出したとき、すでに1週間経っていた——というのは、X上のコメントをざっと見ると意外と多いパターンです。何十年も律儀に返済してきた達成感が、行動を遅らせる原因になってしまうのです。

完済後に手続きを後回しにしてしまう主な理由を調査してみると、以下のような声が多く見られました。

  • 「抵当権抹消」という言葉が難しく聞こえて腰が重くなる
  • 法務局が平日のみ受付なので、会社員には時間の確保が難しい
  • 自分で申請できるのか、司法書士に頼むべきか判断がつかない
  • 火災保険の「質権設定解除」という手続きの存在自体を知らない
  • 完済したことで安心しきって、書類が届いても後でいいと放置してしまう

特に見落とされやすいのが書類の有効期限です。金融機関から届く「資格証明書(会社法人等番号に基づき発行されるもの)」には発行から3ヶ月以内という有効期限があります。期限を知らずに引き出しに入れてしまい、後から期限切れを知って再発行を依頼するケースは珍しくありません。

また、完済後の住宅ローン控除(正式名称:住宅借入金等特別控除)の扱いも多くの方が気にする点です。「完済した年の確定申告はどうすればいいのか」という疑問はX上でも頻繁に見かけます。結論だけ先にお伝えすると、翌年以降は住宅ローン控除の申告が不要になります。特別な「控除終了手続き」をする必要はありません。この点については後ほど詳しく解説します。

ゴールデンレトリバーのゴールデン

ゴールデンより一言:

「『抵当権抹消』って聞くと難しそうだけど、やることは法務局に書類を出すだけだよ。書き方のひな形は法務局のウェブサイトにあるから、ゼロから考える必要はないんだよね。」

もう一つ、多くの方が見落としがちなのが火災保険の「質権設定」です。住宅ローン利用中、多くの金融機関では「万が一のときに保険金を住宅ローン返済に充てる」という設定を火災保険に施しています。完済後にこの設定を解除しないと、火災が発生したとき保険金が自分に直接支払われないケースがあります。金融機関によっては自動解除されることもありますが、必ず確認が必要です。

⚠️ 注意

完済後に金融機関から届く書類は複数あり、それぞれ使い途と有効期限が異なります。封筒が届いたら開封して中身を確認し、有効期限が記載されている書類をまず手帳やカレンダーにメモしてください。

住宅ローン完済後の手続き手順はどのように進めるのか?

完済後の手続きは大きく5つのステップで進みます。特にSTEP1で受け取る書類の有効期限が起点になるため、書類が届いた時点で全体の日程を決めることが最初にやるべきことです。

STEP1:金融機関から書類一式を受け取る

住宅ローンの完済が確認されると、金融機関から郵送で書類一式が送られてきます。届く書類は金融機関によって多少異なりますが、一般的に以下のものが含まれます。

  • 抵当権解除証書(または弁済証書):「この抵当権を解除する」という金融機関からの公式な証明書
  • 登記識別情報(または登記済証):かつて「権利証」と呼ばれていたもの。住宅購入時に法務局から発行されたもの
  • 委任状:司法書士に依頼する場合に使う書類。自分で申請する際は不要
  • 資格証明書(または会社法人等番号):金融機関が「正式な法人である」ことを示す書類。発行から3ヶ月以内に使用する

書類が届いたらまず封筒を開けて、資格証明書の発行日を確認してください。そこから3ヶ月以内に抵当権抹消登記の申請を完了させる必要があります。

STEP2:管轄の法務局を確認する

抵当権抹消登記の申請先は「不動産の所在地を管轄する法務局」です。自宅の住所が東京都であれば東京法務局、神奈川県なら横浜地方法務局、大阪府なら大阪法務局の各出張所が管轄になります。

法務省のウェブサイトで郵便番号から管轄法務局を調べられます。出張所ごとに窓口の受付時間が異なる場合があるため、事前に確認しておくと安心です。一般的な受付時間は平日8:30〜17:15です。

国土交通省の調査によると、新築住宅の平均取得資金は約4,200万円(2024年度)。これだけの金額の担保として設定された抵当権なので、正式に法務局の登記簿上から消すことが重要です。

STEP3:申請書類を準備する

自分で申請する場合、以下のものを揃えます。

  • 抵当権抹消登記申請書:法務省ウェブサイトの「不動産登記申請書書式一覧」からひな形をダウンロードして作成
  • 金融機関から届いた書類一式:STEP1で受け取った抵当権解除証書・登記識別情報・資格証明書など
  • 収入印紙(登録免許税):不動産1件あたり1,000円。一般的な一戸建て(土地+建物の2件)なら合計2,000円分の収入印紙を郵便局やコンビニで購入

📌 ポイント

法務省ウェブサイトに掲載されている申請書の「記載例」には、実際の記入内容が細かく書かれています。「抵当権抹消 申請書 記載例」で検索すると見つかります。申請書のどこに何を書けばいいか、一つひとつ照らし合わせながら作成できます。

STEP4:法務局に申請する(窓口または郵送)

書類が揃ったら、管轄の法務局の窓口に持参するか郵送で申請します。窓口申請の場合、書類に不明点があれば担当者にその場で確認できるメリットがあります。一方、会社員の方は平日の昼間に時間を確保しにくいため、郵送申請が現実的な選択肢です。

郵送申請の際は、申請書類一式に収入印紙を貼り付けて送付します。登記完了後の書類を返送してもらうための返信用封筒(切手貼付済み)も同封します。書類に不備があると法務局から連絡が来る場合があるため、電話番号を申請書に記入しておくと安心です。

STEP5:登記完了後に書類を受け取り、火災保険の質権設定解除も進める

法務局への申請から1〜2週間程度で登記が完了します(法務局の繁忙期には2〜3週間かかる場合もあります)。登記完了後、法務局から「登記完了証」などの書類が返送されてきます。

STEP5と同時並行で、火災保険の質権設定解除も確認してください。加入中の火災保険会社に連絡し、住宅ローン完済に伴う質権解除の手続きをします。書類が必要な場合は保険会社の指示に従って対応してください。なお、繰り上げ返済の申込み手続きで最終的な完済を行った方は、完済確認から金融機関の書類発送まで1〜2週間かかるケースが多いため、書類到着を確認してから上記の手順を始めてください。

ここからは、同じ住宅ローンの手続きでも「どこから申込むか」だけで結果が変わる話をします。今回の完済が借り換えや新規申込みの前段階であれば、ハピタスを利用することで約8,000円相当のポイント還元(目安)が受け取れます。ハピタスは無料登録できるポイントサイトで、料金プランや月額費用は一切変わらないまま、ハピタスのページから銀行に進むだけでポイントが受け取れます。手間は通常の申込みとほぼ同じです。

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自分で申請するのと司法書士に依頼するのはどちらが正解なのか?

抵当権抹消登記は本人が自分で申請できます。ただし「複雑な事情があるかどうか」によって、司法書士への依頼を選ぶほうが合理的なケースもあります。費用・時間・リスクを比較して判断してください。

比較項目 自分で申請 司法書士に依頼
費用 登録免許税のみ(1件1,000円) 司法書士報酬1〜2万円+登録免許税
時間 書類準備に2〜3時間+法務局への提出 依頼後はほぼ任せるだけ
ミスのリスク 書類不備で訂正・再提出の可能性あり 専門家が確認するためほぼなし
向いているケース 一戸建て1棟・書類が揃っている・時間に余裕がある 複数不動産・相続絡み・急いでいる・書類紛失がある
完了までの期間 申請から1〜2週間 依頼から2〜3週間(司法書士の確認含む)

一般的な一戸建て(土地+建物の計2件)であれば、自己申請のコストは収入印紙代2,000円のみです。法務局のひな形と記載例が公開されているため、それを見ながら書類を作成すれば初めての方でも申請できます。

一方、複数の不動産を所有している、離婚や相続が絡んでいる、書類が一部紛失しているなどの複雑な事情がある場合は司法書士への依頼が安心です。費用の相場は1〜2万円+登録免許税ですが、間違いのない確実な手続きを保証してもらえます。

なお、借り換えで新たに住宅ローンを申込む予定がある方は、次の申込みの際にハピタスを利用することで約8,000円相当のポイント還元(目安)を受け取れます。還元額は時期や案件により変動するため、申込み前にハピタス内でご確認ください。

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調査中に気づいた、あまり知られていない完済後の盲点

調査中に気づいたんですが、以下の4点はあまり触れられていない盲点で、実際に困った方の声を複数確認しています。気づきを書き残しておきます。

盲点①:住宅ローン控除は完済した年の申告後に自動的に終わる

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、残高がゼロになった年の末以降は適用されなくなります。しかし特別な「控除終了の届け出」は不要です。翌年から年末調整や確定申告の際に住宅ローン控除の欄に記入しないだけで完了します。

気をつけたいのは、完済した年の申告は通常通り行う点です。たとえば6月に完済した場合、その年の12月末時点の残高はゼロです。そのため、完済した年の分から住宅ローン控除は受けられません。年末調整の書類に控除申請を記入しないよう注意してください。

また、金融機関からは翌年以降「住宅ローン残高証明書」が届かなくなります。確定申告の準備をしているときに「今年は残高証明書が来ない」と気づく方が多いですが、それは正常な状態です。焦らず「控除が終わった年だから届かないのだ」と理解しておけば大丈夫です。

盲点②:ネット銀行の完済手続きは郵送のみで時間が読めない

住信SBIネット銀行・楽天銀行・auじぶん銀行などのネット銀行は実店舗がないため、完済後の書類送付・受け取りが郵送のみになります。窓口で即日手続きを完結させることができません。

一般的な流れとしては、完済確認→金融機関が書類を郵送(1〜2週間)→書類受け取り後に法務局へ申請(さらに1〜2週間)と、合計で1ヶ月前後かかることも珍しくありません。引っ越し・売却・借り換えなどの予定がある場合は、それより2ヶ月以上前に完済手続きを開始することをおすすめします。

また、書類に不備があると往復の郵送でさらに時間がかかります。届いた書類はすぐに開封して内容を確認し、記入漏れや署名捺印の不備がないかチェックしてください。

盲点③:繰り上げ返済で完済する際の申込締切日が金融機関ごとに大きく異なる

「今月末で完済したい」と思って繰り上げ返済を申し込もうとしたら、締切日をすでに過ぎていて翌月以降になった——という事例が知恵袋やXに複数あります。

一括返済手続きの締切日は金融機関によって大きく異なります。ネット銀行では即日〜数日前の申込みで対応できるケースが多い一方、メガバンクや地方銀行では希望日の15〜30日前までに申込みが必要なところもあります。ボーナスなどの入金タイミングに合わせて完済を計画している方は、入金予定日の1〜2ヶ月前に金融機関の締切日を確認しておくことをおすすめします。

盲点④:抵当権が未抹消のまま相続が発生すると費用・期間が数倍になる

「急いで売る予定もないし、後でいい」と数年放置しているうちに相続が発生してしまった——このケースが最も費用と時間がかかります。

抵当権未抹消のまま相続が発生すると、相続登記と抵当権抹消登記を同時に処理する必要があり、手続きの複雑さが格段に増します。相続人全員の印鑑証明・戸籍謄本の収集が必要で、相続人が複数いる場合は全員の合意書類も揃えなければなりません。

通常の抵当権抹消の司法書士費用は1〜2万円程度ですが、相続が絡む場合は3〜5万円以上になることが報告されています。さらに相続人が遠方に住んでいたり、連絡がつかない場合は半年以上かかることもあります。完済と同時に速やかに抵当権抹消を済ませておくことが、将来の家族への最大のリスク回避になります。

📌 ポイント

住宅金融支援機構「住宅ローン利用者の実態調査(2025年)」によると、変動金利を選択している借り手は約73%にのぼります。金利上昇の局面で借り換えを検討するタイミングは突然来ることがあります。抵当権が残っていると、そのタイミングで手続きが止まる原因になります。

完済=終わりじゃない!放置した人の後悔理由Top3

最多の悩み
40%
抵当権放置で売却・融資が通らない恐れ
その他の理由
書類の有効期限切れと再発行の手間28%
司法書士か自己申請かの選択迷い20%
その他12%

コメント欄・Xをざっと見たぼくの体感値です。

住宅ローン完済後の手続きについてよくある質問

Q. 抵当権抹消登記は自分でできますか?
はい、自分で申請できます。法務省のウェブサイトに申請書のひな形と記載例が公開されており、それを参考にすれば初めての方でも作成できます。一般的な一戸建て(土地+建物)の場合、費用は登録免許税2,000円のみです。書類作成に2〜3時間、法務局への提出(郵送申請も可)という流れです。書類に不備があると訂正・再提出が必要になりますが、法務局の窓口では事前相談も受け付けています。複雑な事情がなければ、自己申請で十分対応できます。
Q. 抵当権を抹消しないとどんな問題が起きますか?
不動産を売却する際に「担保付き不動産」として買主が購入をためらうことがあります。また、借り換えや新たな融資を受ける場合も手続きが複雑化します。さらに相続が発生した場合は、抵当権抹消と相続登記を同時に処理しなければならず、費用は3〜5万円以上、期間は数ヶ月以上に及ぶことがあります。法律上の抹消義務はありませんが、完済後できる限り早めに手続きを進めることを強くおすすめします。
Q. 住宅ローンを完済した年の確定申告はどうすればいいですか?
完済した年も通常通り確定申告(会社員の方は年末調整)を行います。ただし、その年の12月末時点でローン残高がゼロになっている場合、住宅ローン控除は適用されません。翌年以降は住宅ローン残高証明書が届かなくなり、控除の申告も不要になります。「控除を終了させるための届け出」は特に必要ありませんので、翌年から控除欄を記入しないだけで完了です。
Q. ネット銀行で住宅ローンを完済した場合の手続きは何が違いますか?
ネット銀行(住信SBIネット銀行・楽天銀行・auじぶん銀行など)は実店舗がないため、完済後の書類送付と受け取りがすべて郵送になります。窓口での即日完結対応はできません。書類が届くまで1〜2週間かかることが多く、書類に不備があるとさらに往復の郵送で時間がかかります。売却・引っ越し・借り換えの予定がある場合は、それより2ヶ月以上前に完済手続きを開始することをおすすめします。
Q. 金融機関から届いた書類の有効期限はいつまでですか?
金融機関から届く「資格証明書」は、一般的に発行から3ヶ月以内に使用する必要があります。この期限を過ぎると再発行が必要になる場合があります。書類が届いたらすぐに封筒を開けて有効期限を確認し、法務局への申請スケジュールを決めることをおすすめします。なお、抵当権抹消登記自体に法律上の期限はありませんが、書類の有効期限から逆算して3ヶ月以内を目安に行動することが重要です。

完済後の手続きを後回しにしない理由

住宅ローンの完済は、長い返済期間を経て手にした大きな節目です。しかし、完済後の手続きを放置してしまうと、将来の売却・借り換え・相続のタイミングで「あのとき動いておけばよかった」という後悔に変わります。

抵当権が未抹消のまま家を売ろうとしたとき、書類の有効期限が切れていて再発行に時間がかかるとき、相続が発生して家族に余計な費用と手間をかけるとき——こうしたリスクはすべて、完済直後の数時間を使うだけで回避できます。

書類が届いた日が、手続きの起点です。届いたらすぐに有効期限を確認し、自己申請か司法書士依頼かを決め、法務局への申請日を決める。このシンプルな流れを早めに動き出すことで、将来の自分と家族を守ることができます。

また、今回の完済が借り換えや新規申込みの前段階であれば、次の住宅ローンを申込む際にハピタスを利用することで約8,000円相当のポイント還元(目安)を受け取れます。料金プランは変わらず、申込み経路を変えるだけです。知っているかどうかで損得が分かれます。

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この記事を書いた人

妻と子ども3人+ゴールデンレトリバーと暮らす会社員です。住宅ローンを機に「給料だけに頼る生活を変えよう」と決め、NISA・ふるさと納税・ポイ活使えるものは全部試してきました。失敗もしました。その経験が全部、このブログに入っています。

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